健康ってなんだろう うつになって気づいたこと

抑うつ状態になった経験から、気づいたことを共有させていただきたいと思います

会社を休みはじめたら身体を休めましょう

会社を休み始めた直後、心の奥底からがっくりきました。

 

休んでみて初めて気づくというか。頑張ろうと思っても、身体を動かせない事実がショックでした。

 

とても焦りました。いったい何をしたらいいのだろう、何をすべきなんだろうと悩みました。初めての休職。将来も不安ですし、そもそも今、どうしたらいいのか。

 

休み始めたら、まず何をしようか。今の私ならこうする、ということを下記に記載させていただきたいと思います。

 

当時の私は、本を読んだり運動を始めたりして、すぐ復帰しようとしました。これは、身体にとっては逆効果でしたね。身体は疲れて重くなり眠くなる。この程度の負荷で疲れている自分に気づいて、さらに焦る。いま思えば、良くないループです。

 

まずは休むことが大切です。昼まで寝ていてもいいと思います。ただ、抵抗がある人もいると思います。私もそうでしたので、当時の心境を下記に打ち明けたいと思います。

 

昼寝をし過ぎたら夜眠れないかもって気になりませんか?

 

私は気にしていました。でも休職中というのが現実です。明日、朝に起きる必要がないので、夜は眠れなくても大丈夫なんです。と、開き直りました。治すことが先決です。

 

そもそも眠れなくて困っていませんか?

 

私もそうでした。幸運なことに、病院のお薬が効いて、眠れる日が増えてきました。眠れない方は、先生に相談してみましょう。恥ずかしくても自分の症状や感じ方を正直に打ち明けることが大切です。もし眠ることができれば、体力が回復して、早期復帰に繋がります。自分のためにも、まずは病院に行って、お医者さんに相談してみましょう。眠れないうちは、横になって力を抜いているだけでも、幾分体力は回復するように、私は思います。ただ、眠れようになると、私の場合は、体調がとても良くなりました。この経験から、まずは眠れるようにがんばってほしいです、とお伝えしたいです。

 

なんだかなあ、家族の目もあるし、いつまでも布団のなかでゴロゴロできないよ。

 

私もそう思っていました。病気の辛さは本人にしか分からないものなのでしょうか。というのも、お恥ずかしい話ですが、自分が体調を崩す前は、うつの辛さに思いが至りませんでした。テレビで観ても、へーって感じでした。私自身がそうだったからこそ、家族に遠慮する気持ちが強かったのだと今は思います。

 

家族は味方です。たとえ、今の自分にとって心地よくないことを言われたとしても、家族の存在は、それ自体が味方であり、善だと思います。というのも、私の場合は、私の体調を心配してくれることもあれば、はっぱをかけるように厳しく言われることもありました。その時はイヤな気持ちになりますが、私のことを思っての行動なのだろうと解釈しています。少なくとも、無理やりその言葉に従わせるようなことはされていないので、私を尊重してくれているのだと思います。それが味方である証拠だと思うのです。

 

さて、布団がスペースを取って邪魔になりそうなら、ソファやイスはどうでしょうか。横になれないのなら座って目をつむる。時計を見ずに10分間、目を閉じて過ごしてみませんか。それだけでも十分リラックスできて、気持ちよくなります。

 

休みはじめたときから、もっと多くの悩みが頭に浮かんでくると思います。将来のこと、家族や会社など人間関係のことなど。それでも、休むことを優先してほしいと私は考えています。

 

なぜ、身体を休めた方がいいのでしょうか。私の経験からお話させていただきたいと思います。

 

いま一度、当時の自分の悩みと向き合ってみました。

 

休職しているのだから休むのが仕事。休むなんて恥ずかしい。身体は休んだら治るのはわかるけど、問題はそれだけではないと思う。心理面、考え方に問題があるからこんな事態に陥ったのではないか。

 

このように、体力の低下という事実に加えて、心理面でも悩んでいました。 そして、心理面を治すには長い時間が必要だと思い込んで、今すぐ何かやらねばと焦ってしまう。身体を後回しにして、先に考え方を変えようというのが私が陥ったパターンでした。

 

時間や体力の許す限り、何かをする。そうして身体が疲れてしばらくは寝たまま過ごす。このようにして、回復まで紆余曲折しました。

 

いま思うと、休む、という事実を受け入れていなかったのだと思います。

 

まだやれる、今の状態でもこれだけのことをやれる。と周囲にアピールしたかったのでしょう。自信回復を望んでいる自分がいました。

 

紆余曲折を経て、今の状態が深刻であること、休む必要があることを受け入れたとき、回復に向けてどうするか、と思考が前に向き始めました。それまでは、元に戻ろうと過去に向いていたと思います。そういう意味では、紆余曲折は必要なステップだったのかもしれませんね。

 

身体を休めることが第一優先だと納得できたとき、回復への道を歩み始めるのかもしれません。それは、今の状態を受け入れて、どうすればこれからよくなるのかを、復帰という大目標に繋がるルートを想像で描く。そして、今できることという小さな一歩を、自分の歩幅で歩く。大股だとそのうち足が痛くなり、すり足では遠くには行けませんし時間もかかります。そのように感じます。

 

自然体でできることからやる、というのがいいと思います。身体が疲れている、だから身体を休める。掃除をしたくなってきた、だからやってみる。自分のペースで生活を組み立ててみてください。そうして、体力や活気がある生活になったとき、うつが治ったといえるのだと思います。

 

元の生活に戻るのではなく、生活を新しく作る。そうすれば病気の経験を活かすことができますし、何より、新しく作った方が楽しいと思うのです。選択肢を好きに選べますし、自分の身体の状態を見ればすぐに結果が分かる。毎日前進できる。そのことが、復帰に向かって進んでいることへの自信になります。

 

上記の経験から、一歩目として休むことをお勧めさせていただきたいと思います。紆余曲折も、いいものなのかもしれませんね。本記事の内容が皆さんの参考になりましたら幸いです。